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溶射特集

2019年9月16日号〔No.201〕


【防錆・防食溶射】2019年度 防錆・防食溶射市場は前年並みで推移、溶射の優位は認められつつもコスト面で採用拡大が進まず

 

 現在、日本では構造物の防錆・防食処理に、重防食塗装やめっきが採用されるケースが圧倒的に多い。しかしながら、近年は溶射の採用も徐々に増えつつあり、防錆・防食溶射は溶射の重要なアプリケーションのひとつとなっている。
 国内の防錆・防食施工市場は、年間約1兆2千億円と推定されており、極めて巨大な市場である。この内溶射の占める割合は5%以下に過ぎないが、それでも溶射施工市場としては他の溶射アプリケーションと比べて大きな市場である。
 東京オリンピック開催決定後、日本国内の橋梁や鋼構造物等の老朽化が改めて問題視されるようになり、これら老朽化インフラの更新・補修が行われている。しかし、予算や昨今大きな問題となっている労働者不足の問題もあり、予定通り進んではいないというのが現状である。
 これら構造物の防錆・防食処理については、前述のとおり重防食塗装が主流である。しかし、重防食塗装の耐用年数は20〜30年と言われており、その間も様々なメンテナンスが必要となる。一方で、防食溶射は理論的には100年以上持つと言われており、重防食塗装重防食塗装ほど頻繁なメンテナンスも必要なく、ライフサイクルコストの観点からは圧倒的に優位であるとみなされている。(本文より)

 


 

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